「あ”〜〜〜!!!」後編

「あ”〜〜〜!!!」
下手に開けようとすると防犯のクラクションが鳴り続けると言う、ご近所に恥ずかしい事態になる。
幸い、全ての窓を少しづつ開けてあったので、手は入らないけど、それなりの工具で引っ張ればドアロックは簡単に開けられるだろうと。
夕方で日差しがなくて、犬たちを閉じ込めてしまったコトには良かったけど、ウチまで片道・小一時間かけて戻ってスペアキーを持ってくるか、JAFさんのお世話になるか?
訓練士さんも獣医さんもJAFの会員だったので、JAFさんに助けてもらおうという事になった。
電話で車種と事情を話し、到着まで小一時間、待合室でまたおしゃべりに興じる。
居場所が獣医さんで良かった。
お財布も携帯もすべて車の中だから、路上だったらどうしようもなくお手上げだ。
到着したJAFさん、さすが車のプロだけあって、窓からロックを外そうという提案に、この車はキーロックで開けないとダメなンだと言う。
運転席のドアの鍵穴も、下手にいじると中でバラバラに分解して開けられなくなる仕組みなンだって。
防犯意識が強くて、アレぴょみたいな車なンだね〜。
<ワン、ワン!>
そうなると、後部ドアに挟まったままのキーのロックボタンをなんとかして押すしか方法はない。
小さな座布団みたいなのを3個ドアに挟んで、血圧測るみたいにシュッシュッと空気を入れて膨らませ、ドアを浮かせる。
「中に犬が二匹乗ってますから…」
訓練士さんがちょっと心配する。
ドア開けたとたんにJAFさんに襲い掛かったら、恩を仇で返すってコトになっちゃうしぃ。
車をいじる怪しい仕事だけど、でも心配するに及ばず、犬たちは吠えもせず大人しかった。
獣医さん疲れで、もう寝てるのかもしれない。
夕暮れせまり、辺りは薄暗くなってくる。
懐中電灯を照らしあいながら、歯を診るミラーも借りたりして4人の怪しい男女が車上狙いと化す。
「ボクも同じ車に乗ってた頃、おんなじコトしましたよ!サーフィンしてて帰ろうとして、海でやっちゃいまして。
しょうがないから自転車借りてウチまで戻って、キー持って戻って…ね〜。」と、獣医さんの経験談。
(今からでもウチに連絡して、もう帰宅してるだろう家族にキーを届けてもらおうかな)
一時間近く経って、諦めかけたその時、
<ガチャ!>
「開いたっっ!!」
「ワアア〜!!!」
大慌ててで助手席のドアに飛びつき、開けてくれた獣医さん。
もう二度とキーは手放しません。
ポケットに入れます。
その辺には絶対、置きませんから!
JAFさんは、成し遂げた仕事に満足そうに書類を渡して帰って行った。
きっとJAFさん同士、営業所とかで会うと、
「いやぁ〜今日はさ、○○の車でドアにキーが挟まってるのをさ、こうやってロック外したンだよ〜。エアーバッグ(…というのか分からないけど)は3個は必要だね。横に二個、下に一個、多めに持っといた方がいいね。」
…とかって、話してるンでしょうね〜と、訓練士さん。
一人で移動する仕事してると、話がしたくなるンですよね〜。
訓練士さんが以前JAFさんのお世話になった時の話も、JAFさんが、
「あ〜っちゃ〜、やっちゃいましたね〜。」
みたいな感想言いつつも、腕まくりな<やる気>をみなぎらせていたって。
いろんな困った事態に駆けつけて、なんとかしてくれるJAFさんは、偉い!
そして吠えもせず、もしかしたら寝てたかもしれない犬たちも偉かった。
ともかく、人騒がせなお出かけだったのでした。
JAFさん、有難うございました〜!
(≧ε≦)b

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