Vol.77

モッタイナイ

お弁当の中の一番好きなオカズは、いつ食べるか!?

モッタイナイから、最初になんて食べられない。
最後まで大事〜♪にしていてお腹がいっぱいになり、美味しさが半減してしまうとモッタイナイ。
「食べないの?」なんて言って、横からお箸が伸びてきて奪われてしまうとモッタイナイ。
食事中に突然の天変地異が起きて、食べ損なうことがあるとモッタイナイ。

いろいろ考えた結果、一番モッタイナクないと思われる頃、終わりに差し掛かるちょっと手前で「オイチイ〜ッ♪」って微笑みながら食べることにしてる。

このモッタイナイ気持ちは、食べ物だけでなく、全ての物品に対して共通して持っている。
たとえ百円均一でゲットした物でも、特売のワゴンでよりどり3足980円で見つけた出した靴下でも、新しい物は、すぐ使うなんてモッタイナイ。

貧しい昭和30年代に子供だった私は、新しい物はヨソイキに、って躾けられたモンだから、いまだにその教えが染み付いてるのである。

買ったばかりの靴下は、まずはタンスの引き出しに大事にしまって、毛玉がほどよく付いた靴下から安心して穿く私。
新品は、お出かけの時に下ろしましょ。

んで、いつ古い靴下にお別れするかというと、これがなかなかキッカケが掴めない。
穴が開くかゴムが伸びきってアキラメがつかなけりゃ〜手放せない私なのである。

足の指に力が無くなったのか、近頃は靴下の素材がいいのか、安い物でもなかなか穴は開かない。
息子達がやんちゃな小学生の頃は、泥で煮しめたようなスゴイ汚れと、漫画のような大穴靴下をよく作ってきて笑っちゃったけど、穴の開いた靴下って、お日様の匂いと一緒でなんだか懐かしい。

見た目と履き心地がよくて気に入ってる靴下は、毛玉取りを繰り返しても穿き続ける。

でも、試着室に靴を脱いで上がり裾上げを頼む時、カカトが薄い!と気付いたら、とうとうお別れを告げる時と思うのである。

カタキのように着続けて、「もう充分に元は取ったでしょ?堪忍して。」って言われるくらい何度も着る服もあれば、いいと思って買ったハズなのに、何故か着ない服ってぇ〜のもある。
引き出しの中で、いつも出番を待ってるのに、ず〜〜っと待機ばかりでシーズンが過ぎてしまうのである。

その存在だけでなく、なんで引っ張り出さないのか、その理由も忘れてしまうから、洗濯をした、よく着る服は奥にしまい、着ない服が手前に押し出されてくるようにする。
いつまでも手前にあって邪魔だから、とにかく一度は着て見ようよ。

すると、あ〜、サイズが小さかったンだ〜とか、色が気に入らなかったンだ〜とか、襟元が大きく開いてて寒かったンだ〜とか、その不都合を思い出すのである。

そしてまだ綺麗な物だったら、洗濯したあとは別に活躍できる所へ行けるようにとっておく。
これがモッタイナイ精神発表の場、フリーマーケット参加への準備なのである。

古い服ならリサイクルに出すようビニール袋にためておく。
ただ燃やすゴミに出したら、モッタイナイ。
ゴミ収集車のガソリン代だってモッタイナイ。
燃やすンだって、光熱費がモッタイナイ。

気に入って買った物でも、なぜか使わない物って〜のも意外とある。
使ったけど、もう出番が無いものだって、埃を被ってるだけじゃモッタイナイ。
まだまだ使える物ならば、誰かに使って貰いたい。

さあ、そんなお宝さんたち、日の目を見ようじゃぁあ〜りませんか?
いくらで買った物かじゃなくって、欲しい人がいるかで価値が決まる、それがフリマの精神なのだぁ〜。

売った人は、部屋が広くなって幸せ。
買った人も、安くゲットできて幸せ。
手作りのお店屋さんごっこで、見知らぬ人と楽しい売り買いができて幸せ。
ゴミも減って、自治体も幸せ。
そんなフリマに、また出店してみた。

一人じゃつまんないから、友人を誘って数人でのお祭り騒ぎのバザー状態。
次々と引っ張り出されたお宝に、買ってくれる人いるかな〜!?って不安も一緒に並ぶ。

ところが、年令が違えば欲しい物が違う。
いらない人がいても、欲しい人がいれば、まだまだ捨てたモンじゃないから生かせられる。
欲しかったケド、高かったから買わなかった。でもこの値段なら
OK〜!っていう考えも沢山ある。

趣味も傾向も時代も種類も、実に様々なお宝の数々の中、じぃ〜〜っと店番しながらよそのお店を眺めていると、これまた気になるモノがあれこれみつかる。
それも目玉が飛び出るような安いお値段。

「ホントに、い〜〜のっ?こんなお値段で!」
お客さんにもよく言われたけど、思わず自分も発したセリフ。

売った金額より、買い物した金額が上回ってしまった私だけど、幸せと笑いジワもウ〜ンとゲットしたモンね〜!
ニッコニコで帰途についた仲間達。
コレってクセになりそうな、楽しい予感。
モッタイナイ精神が、思いっきり満足できた一日だった。

そんな私が、またまた見つけてしまったモッタイナイもの。
保護センターに入れられた仔犬ちゃん〜♪
いらない人が放棄して、欲しい私がここにいる。
はたして、これもうまくリサイクルできるンだろっか!?