私のデキナイこと。
クロールの息継ぎ。
早くに病気で亡くなった父は海軍出身で、海へ落とされて泳ぎを覚えたそうだ。生きていれば海軍方式で教えてもらえただろうが、泳げない母親にはどうやっても教えられなかったらしい。
そこで、プロに任せようと考えついた。
小学生の時、泳げない私はスイミングスクールへ入れられた。
横浜駅東口にあった、オリンピック銀メダルの有名な選手が教えてくれるというプール。
一週間通うと、泳げるようになるという。
練習は厳しかった。でもそれを乗り越えれば、オリンピックに出られるのかも?と頑張った。
そして、軟弱な私は最終日に熱を出して休んだ。
最終日に息継ぎを習って、クロールが泳げるはずだった私は、今でも息継ぎができないまんま。
学校では毎年水泳の授業があるというのに、何故泳げないのか。
6年以上勉強しても、英語が話せないという不思議に似ている?
平泳ぎは溺れるカエルのようだし、犬掻きも疲れるだけで進まない。バタフライがカッコいいけど、どうなってんのか理解不能。
浮き袋の次にシュノーケルが楽かもしれない。音のない水中と浮遊感。顔に水中眼鏡の跡が付くケドね。おばさんはお肌の弾力が失われてるから、この跡が何時間も消えないンだァ〜。
だいたい肺呼吸の人間が、水に顔付けて泳ぐコト自体、不自然な話。
もっと楽な泳ぎ方があってもいいのにナ。
古式泳法でも習ってみたいナ?何やら優雅でいい感じがする。
泳げないのに、ウィンドサーフィンで沖へ出てしまう私は無謀モノ。板子一枚下は地獄と思うと恐くなる。海中にはどんなエタイの知れない生物がいるかと思うと、すぐ岸へ向かう。
ライフジャケットと優しい仲間が欠かせない。
そして人に言うとまず「ええ〜!?」と言われるが、自転車に乗れない。
大きな交差点近くの、大通りに面した家で生まれ育った私。
目の前には、市電(チンチン電車)の乗り場があった。
常に目の前を車が走る道で、交通事故は日常茶飯事だった。
だから「アブナイ」、と自転車を買って貰えなかった。
それに私の育った昭和30年代は、子供用自転車なんてあったのかナ〜?。
大人用の大きな自転車にナナメ乗りしたり、足が届かないからサドルを使わずに立ち漕ぎで友達は遊んでいた。
それを見ながら、「サーカスみたいでアブナイ」、と子供心にも思った。
家から電車の駅も近かったから、自転車の必要性を感じることなく育ってしまった。
18才になったらすぐ車の免許を取った。だから今でも自転車に乗れない。
この前テレビで、浜崎あゆみさんが自転車に乗れないと言って特訓を受けていた。
2時間頑張ったそうだが、乗れるようにはならなかったらしい。
私以外にもそう言う人がいる事に驚いたが、2時間特訓しても乗れるようにならないという自転車の難しさに恐れ入った。みんな難しい事ができるンだなァと感心。
三輪自転車なら二輪よりは安定が良さそうだから、私でも乗れるようになるかもしれない。
荷物のカゴもあって、買い物してもマウンテンバイクと違って沢山積めそう。
おばさんには実用的かもしれない。ちょっとカッコは悪いケド。
今年は自転車に挑戦してみようかな?
私の車の免許には原付免許も含まれている。
でも自転車にも乗れない私に、何も聞かず、与えてくれたのはいかがなモナカ?。
もちろん乗れないから乗らないケドね〜。
そしてご存知、できない事といえば、毎日繰り返される家事。
片付け・掃除・アイロン掛け、これは毎日できない。気が向いた時だけならできるンだけどネ〜。
なんせアーティストだから、いつも決まった仕事はできないのォ〜♪
しっかし、あ〜んまりガラクタが溜まってきたので、引越しを決意した。
大掃除とか、リフォームとか、引越しとか、何か理由付けがないと、モッタイナイお化けが出てきて、物は捨てられないからだ。
それに私くらいになると、大掃除くらいじゃまず物は減らない。期限を決めて、それまでに処分しなくちゃいけないと、自分自身を追い込んで初めて、捨て捨てスイッチがオンになるのだ。
さあ今回、しっかり前もって荷物の片付けをしようと決意だけはしていたが、やはり引越し1週間前になって、や〜っとスイッチが入った。
カウントダウンが始まり、追い込まれてこそ、真のパワーが発揮される。
もったいないという思いは、引越しやサンに掛かる労力を考えると、捨てる方へ気持ちは傾く。
この際だから、少しでも荷物を減らそう。新居へゴミを運ぶのはよそう。数年間、存在を忘れていた物は、なくても困らない。思い出は心の中に・・・。
ブツブツ呟きながら、ゴミ袋を膨らませ、ゴミの収集はあと何回!と楽しんでいる。
迷いながらゴミ袋へ入れた物は、捨てちゃったァ・・・と覚えているが、物が減って少し広くなった家を見て、片付けもワルクナイ・・・と思い始めてきた。
さあて引っ越してからも、この片付けモード、捨て捨てモードが維持デキルのか???
やっぱ・・・「デキナイ!?」
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