夜になると、天井裏に生き物がいる音がする。
あっちこっちゴソゴソ掘り、走り廻る。
ネズミ?
でもネズミよりは、大きめのケモノの気配。
なんせ我が家には、やる気満々のハンター猫が6匹も揃ってるンだから、ネズミはいないだろうと思われる。最近加わったでっかいワンコのナッシュも、かなりやる気を持ってるコだが、彼の場合、石っころを追う時に一番やる気を発揮する。
ハンター猫の誰かがクモでもみっけて遊んでいるンだろうと思ったが、点呼をとり、アタマ数を数えてみると全員在宅している。
よその猫か?
おまけに子猫のような鳴き声までする。
やめてくれェ〜、そんなトコで子育てするなよォ〜。
もうこれ以上、猫は飼わないからなァ〜。
その不審な物音に、ハンター猫達もそれぞれ上を見上げてる。
傘を持ってきて天井を突っつき、追い出そうと試みたが、そんなのはしばらく静かになるだけで、気休めでしかない。
昼間、家の周りを詳しく調べてみたが、ちょっと怪しい箇所はあるものの、猫が入れる程の、それらしい侵入ロを発見する事はできなかった。
?ンン〜ン?? 不思議である。
でも、どっか?からナニモノか?が入り込んでいるのは事実だから、なんとかせにゃいかんでしょ〜。
そんな不思議な日々を過ごしていたある夜、息子が庭でナッシュと語りあっていた時、その未確認・天井裏生命体との遭遇は突然起きたのだった!
ふと何かの気配に振り向くと、暗がりの中、庭の木を「ソレ」はスルスルと登っていった!
猫ではない。
フェレットみたいな顔?
体はリスっぽい?
「ソレ」は木を登ると、屋根を歩き、そのまま家の軒下あたりに消えていったそうだ。
急いで懐中電灯片手に追ったが、それ以上は追跡不可能だったらしい。
彼は、「普通、いないだろうォ〜!?」という生き物と遭遇しやすい。
以前、家の近くで、ふと視線を感じて横を見ると、ブロック塀の上に座ってる「日本猿」と目が合ったそうだ。
ウッソ〜ん!?とポケットからインスタントカメラをそ〜っと取り出し、写真を撮った。近頃の若者はカメラを持ち歩いているから、こういうとき便利だね〜♪でも今なら携帯で撮ってるネ。動画で撮れちゃう時代だモンね!
その猿は平然と横断歩道を渡り、立ち去ったらしい。
その頃、神奈川県では日本猿の目撃情報があちこちであった。たぶん一匹の猿が移動していったンだろう。息子はその猿の旅行中に偶然出くわしたらしい。
なんとラッキー♪なヤツなんだろう。そういえば、福引でなにか当たるのも、彼が一番多い。私は残念賞しか貰った事がない。
彼が、UFOから降り立つ宇宙人と遭遇する日もそう遠くないだろう。
さて我が家の天井裏生命体を目撃して、その後、家に入った息子によると、また天井裏を走る物音がしていたらしい。
やっぱり、その生命体が入り込んでるのは確実だ。
いったいナニモノなんだろう。
ここらへんにいる、リス、もしくはモモンガか?
いたち? テン? あらいぐま? タヌキ?
それとも私が見てみたいと思ってる「ムジナ」だろうか?
もしかして、顔がフェレットで体がリスの新しい動物かもしれない!
どうも夜行性の動物らしく、昼間は天井裏で寝てて、夜になると出かけているみたいだから、徹夜して見張ってれば会えるかもしれない。
入り込む穴があるような家って、近所じゃウチくらいしかないからしょうがない。
しっかし、これだけ犬猫がいる我が家の天井裏に住むという、その神経の「ず太さ」は、いったいドンナなの?
ほいでまた、それを許してる我が家の犬猫って、マッタクど〜なってンの?
ウチの猫たちは大らかなのか、ノラ猫が入ってきて目の前を通り、餌を食べていても眺めていたりする。私も顔なじみのノラ猫くんに、名前付けちゃってたりするけどネ。
ど〜もタックンが町内会長のようで、夜の集会をウチの軒下でやって、取り仕切ってたりするから、「ウチに餌あるから、入って食べていきなヨ」とか言ってンだろう。
人間は、似たような猫が出入りしてても見逃してるけど、屋根裏に出入りしてるナニモノかを猫達が見て見ぬ振りしてるとは考えにくい。
共存しようってことになってるのかナ。既に話し合いはついてるのかもしれない。
と、なると・・・名前付けなくっちゃあネ♪
一つ屋根の下の家族ってコトだもんね?
でもその正体は、いまだ明らかには、なってないのだァ〜!。
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