毎月第2・第4木曜日更新 (連載の場合は続けて次週更新します)

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Vol.23 海遊び
 

川で遊んだら今度は海だ!

とある会員誌の撮影をすることになり、中年ウィンドサーファー仲間達で楽しく遊ぶシーンをご披露することになった。
風まかせの遊びなので、撮影日がちょうどイイ環境とはいかないが、それでも気持ちよさだけは伝わるかも。

その日は、夏にはあり得ない弱い北風の日だったけど、雨さえ降らなきゃなんとかなる、と強引に撮影決行。
ボートにカメラマン達が乗って、私たちは和賀江島の端っこから出発〜。

少し小さなボードに昇格した私なンだけれども、今日は弱い北風。
思うように走れないと撮影にならないし…で、久々のデブ板・イージーライダーに乗る。
これなら、どこでも行っちゃうぞっ!
ボーントゥビーワイルドは、怖いモン無しサ〜。まかせてちょっぱ〜っ!
久しぶりの海、嬉しくってノリノリで、先頭きって沖へ向う。

夏の浜辺は海水浴の人たちでごった返してる。
沖から見ると、海の家でやってるらしいライブの音楽と浜辺の騒がしさが別の次元のコトみたい。
沖はの〜んびり、気持ちがイイ。

時々、水上バイクがエンジン音を響かせながら走ってきて派手に波しぶきを立て、若い女の子のキャ〜と共にそばを通り過ぎる。
ポツリと、釣り人がボートで静かに糸を垂れてる。

同じ海で私たち仲間6人は、止まってる撮影ボートを中心にあっちへ行ったりこっちへきたり。
小さな風を透明なセイルにかき集めて、海面を滑るように遊び始める。
パタパタと弱い風なので、ハーネスは、なかなか掛からない。
時々、風が止んで足元のボードもス〜ッと止まってしまう。

海面はヌメ〜っと静かになり、じっと、浮かんで風を待つ。
細波が立ち、どこからか、そよ〜っと風が吹いて来る。
それを大事に捉えると、またパタパタ進み出す。

そうするうちに、だんだん風が吹いてきた。
雲の切れ間の太陽光線を待って、みんなで一斉に走ってみる。

ハイ、スタートッッ!
その途端に、沈して笑いを取る人がいたり、裏風が入って焦ったり。

夫婦二人乗りの曲芸タンデムも、雑技団のごとくやってみる。
風が足りなくても、こうしてみんなで遊んでいるだけで、海の上に居れば笑っていられる。
気持ちがイイ。
楽し〜い。
いいなぁ、海遊びって。

喉が渇いた仲間たち、ポツリポツリと撮影ボートの周りに集まってくる。
ロープでセイルやボードを繋いで、冷たい飲み物を貰い、海上で浮かびながらおしゃべり。
どっかの国の水上の売店のようだ。

北風なので、今度は浜辺に戻るのが大変だ。
少しずつ風上に上って行って、だんだん浜辺の賑やかな現実に近づいて行く。
途中、赤潮で気持ちの悪い海水の場所があり、ここでは落ちたくないと逃げるようにジャイブ。

日曜日とあって、スクールで習う人たちや学生さんたちでごった返す浜辺近く。
その中をかいくぐって、陸にたどり着く。

夕方、アレックスとタイラーも連れてきて、いつものバーべキュー風景も撮影。
潮っけ・砂っけ・日焼っけの体には、何を食べてもご馳走だけど、今日は特に大ご馳走。
料理に自信のあるシェフたちが、とっておきの料理に腕を振るっちゃった。

潮風に吹かれながら、屋外で味わう料理の数々に、みんな演技無しの笑顔がこぼれる。
お腹の底から幸せな時間が流れていく。

プロのカメラマンの撮ってくれた写真を、テレビに繋いで見せて貰ったら、そのあまりの美しさにビックリだ。

「うわぁ〜、ココ、どこ〜!?綺麗じゃん!行ってみたいねえ!」
「カッコ良い〜ぃ。コレ誰!?」

自分の写ってる写真を遺影にするからパネルにして欲しいと言い出す者までいて、さすが中年モデルは発想が違う。

風、水、遊びは、とにかく気持ちがイイ。
風水的にも、きっとイイ!?
日常で体に溜まる邪気が潮水で洗われて、すっかり子供のような無邪気が取り戻せる。
溢れんばかりの幸せ感、写真でうまく伝わったかな〜?

この楽しさを、会員誌読者の皆さんも、ぜひ試してみてね〜。

※次回の更新は8月24日(木)です。お楽しみに。