Vol.42

お金の使い道

少し前、友人がメールで伝えてくれた「もしも世界が100人の村だったら」というお話。

本にもなったから、インターネットをしない人にもよく知られたお話だろう。
テレビの映画枠で放送するというので、観てみた。

アフリカのスーダンの少年兵の話。
目の前で両親を殺された少年の夢は、敵を全部殺すこと。
世話をしてくれる大人がいないので兵隊に入り、敵を憎むことだけを教えられた少年達。

5日間食事を与えられない事も珍しくなく、木の枝で乾いた地面を掘って、わずかなピーナッツを捜し、草や木も齧って飢えをしのぐ。
たまに出される食事には肉などなく、とうもろこしの粉を煮た、見た目は泥のような物。
それでも奪い合うようにして、育ち盛りの彼らは夢中で食べる。
純真な少年を洗脳するのは難しい事ではないし、飢えさせて、戦う本能をむき出しにする狙いもあるのかもしれない。

睡眠時間は2時間。夜は見張りをしている。
10才くらいの少年たちでも、僕は人を何人殺したと平然と話す。
もう20年も内戦をしているそうだ。
いったい政府や、指導者は、20年も何をしていたのだ?

続いてロシアのストリートチルドレンのお話。
ロシアなんて、ただでさえ寒くて暮らしにくい所だろうに、ストリート暮らし!?
それも親の虐待から逃れる為だという。

「家へ帰ったらまた殴られるから」といやがる彼らと、「子供は親の元で暮らすもの」と捕まえる婦人警官のミンクの毛皮のコートが対照的だった。
都会の中に隠れ住む少年たち。
彼らには食べる物も着替えの服もない。
事情はあるにせよ、アフリカとは、かなり違う環境だ。

最後はインドのじゅうたんを織る少女。
お父さんは、そばについていて織物の監督。
お母さんは家にいて、子供が作った食事を食べて寝る。
少女達は、貧しい一家を支える為、毎日10時間もじゅうたんを織り、水汲みに行き、食事を作る。
それでも生活が苦しいからと、男の子は出稼ぎにまで出されてしまう。
もちろん学校なんて行かないし、読み書きもできない。

児童労働は法律で禁止されている。
でも両親もきっと子供の頃、そうやって同じように育ったのだろう。
当たり前のこととして、罪悪感は微塵もないみたいだ。
少女たちも家族と一緒に暮らせれば、今の生活に不満はなさそうである。
こういう生活しか知らないのだから、仕方が無い。
これがインドの習慣、文化なのだろう。

少女達が織ったじゅうたんの取引が行われる市場。
その経営者のお嬢さんは、家の敷地から外へ出た事はなく、将来は高級官僚になるのが夢。
子供が織ったじゅうたんは高く売れるという需要、アメリカのホワイトハウスからも注文が入っているという現実がそこにはある。

いつも大人の犠牲になるのは、弱い子供。
大人は子供を愛情で守り、教育を与えなくてはいけない。
誰の子供であろうと、どこの国の子供であろうと、生き物として当たり前のことである。

日本へ連れてきて、もしくは彼らの国へ飛んで行き、あの子達の親代わりになってあげたいと思っても、おばさん一人がお世話できる子供の数と、世界中にいるお世話してあげたい子供達の数には、相当な開きがある。

私達が払っている税金。
世界が100人の村だったら、の、お話からすると、相当な金額である。
その税金の使い道、選ばせてくれないだろうか!?

ちゃんと間違いなく払うンだから、ちゃんと無駄なく使って欲しいのだ。
それも私の指定するところへ!

アナタのお支払い頂いた大切な税金、アナタが使いたいところをお選び下さぁ〜い!

○老人福祉
○保育園・児童施設
○病院
○公立学校
○外国への援助(もちろん、国も対象も選べます)
○動物保護センターの犬猫保護と飼い主捜し!
○高速道路建設
○ダム建設

などなど、具体的な項目をいっぱい挙げておく。

複数回答OK〜!できれば%か優先順位も出して頂けるとアリガタイですぅ〜。
態度が悪い、仕事ができないなど、もし不適当な公務員がいましたら、いっつでもお知らせ下さ〜い。
税金をお支払いになってるアナタが雇っている公務員なンですから・・・なァんてネ!

税金の使い道結果も発表、予算欲しさに自己PRも必死、仕事も真面目にやってアピールするようになる。
国民が税金支払いと引き換えに、直接意見が言えちゃう当たり前なシステム。

日本にいながら、スーダンの少年兵にも、ロシアのストリートチルドレンにも、インドの少女にも、安心して眠れる家、食べ物、衣類、教育に掛かる費用の一部が送れちゃう〜。

あ〜、そうなったら税金払うのも確定申告するのも、ヨロコビになるのになァ〜。
楽しく税金を払うっていうこの方法、とりあえず神奈川県から始めてみませんかね〜♪